デジタルサイネージを導入したいものの、本体購入費や設置費が気になり、リースを候補に入れる企業も少なくありません。

リースは初期費用を抑えやすい一方で、契約期間や途中解約の条件を事前に把握しておきたい導入方法です。

この記事では、デジタルサイネージのリースの仕組み、購入・レンタルとの違い、向いているケースや注意点を解説します。

デジタルサイネージのリースとは

デジタルサイネージのリースは、機器を購入せず月額で利用する導入方法です。

購入やレンタルと混同されやすいため、ここでは、基本的な仕組みと費用の考え方を解説します。

機器を月額で利用する契約

デジタルサイネージのリースは、リース会社が機器を用意し、利用者が月額料金を支払って使う契約です。

契約の対象は、ディスプレイ本体だけとは限りません。STB、スタンド、壁掛け金具、配信システムなどが含まれるケースもあります。

一方で、設置工事やコンテンツ制作、保守対応まで月額に含まれるかは契約内容によって変わります。見積もりを見るときは、料金だけでなく、どこまでが契約範囲に入っているかを分けて見てください。

初期費用を抑えやすい

リースを利用すると、購入時のように機器代を一括で支払う負担を抑えられます。

店舗入口や受付、待合室などにデジタルサイネージを設置する場合、本体費用のほかにスタンド、配線、設置工事などの費用がかかるでしょう。複数台を導入する場合は、導入時の支出がさらに大きくなります。

リースなら、これらの費用を月額に分けて支払えます。初期費用を抑えたい企業にとって候補になる一方で、契約期間全体の総支払額は購入より高くなることもあるため、支払回数を含めて比較してください。

契約期間が決まっている

リースは、あらかじめ契約期間を決めて利用する方法です。

デジタルサイネージでは、数年単位で契約するケースが多く、店舗や施設で常設する用途と相性がよいでしょう。受付案内、メニュー表示、館内案内、社内掲示など、長く使う予定がある場合は選択肢になります。

一方で、短期イベントや期間限定キャンペーンで使う場合は、リースよりレンタルのほうが合うこともあります。契約前には、利用期間と設置場所がどの程度変わらないかを見てください。

デジタルサイネージのリースと購入・レンタルの違い

デジタルサイネージの導入方法には、リースのほかに購入やレンタルもあります。

それぞれ費用のかかり方や向いている利用期間が異なるため、違いを押さえておきましょう。

購入は長期利用に向いている

デジタルサイネージを長く使う予定がある場合は、購入が候補になります。

購入は導入時にまとまった費用がかかりますが、契約期間に縛られず、自社の設備として使える点が特徴です。画面サイズや設置方法、配信システムも、自社の用途に合わせて選びやすいでしょう。

たとえば、店舗の入口や施設の案内板として何年も使う場合は、購入のほうが総額を抑えられる可能性があります。一方で、故障時の修理費や機器更新の費用は自社で負担することになるため、保守体制まで含めて考えてください。

レンタルは短期利用に向いている

デジタルサイネージを短期間だけ使う場合は、レンタルが向いています。

展示会、催事、期間限定キャンペーン、社内イベントなど、利用期間が決まっている場面では、数年契約のリースよりも扱いやすい方法です。必要な期間だけ借りられるため、常設しない用途に合います。

ただし、長期間使うと月額費用の合計が大きくなることもあります。数日から数か月の利用ならレンタル、数年単位で設置するならリースや購入というように、利用期間を基準に比較すると判断しやすくなるでしょう。

リースは中長期利用に向いている

リースは、初期費用を抑えながら中長期でデジタルサイネージを使いたい場合に向いています。

購入のように機器代を一括で支払う必要がなく、月額費用として導入できます。店舗や施設で常設し、受付案内、メニュー表示、館内案内、社内掲示などを継続して表示したい場合に選択肢になるでしょう。

一方で、リースは契約期間が決まっており、途中解約や機器変更に制限が出ることもあります。購入・レンタル・リースを比べる際は、費用だけでなく、利用期間や設置場所の変わりやすさも見てください。

導入方法 向いているケース 注意点
購入 長期利用、機器を自由に選びたい場合 初期費用が大きくなりやすい
レンタル 展示会、イベント、短期キャンペーン 長期利用では割高になることがある
リース 中長期利用、初期費用を抑えたい場合 契約期間や途中解約の条件を確認したい

デジタルサイネージをリースで導入するメリット

デジタルサイネージのリースには、導入時の支出を抑えながら、必要な機器をそろえられる利点があります。

購入と比べたときの主なメリットを紹介します。

初期費用の負担を抑えられる

リースの大きなメリットは、導入時にまとまった費用を用意しなくても始めやすい点です。

デジタルサイネージを設置する際は、ディスプレイ本体だけでなく、STB、スタンド、壁掛け金具、配線、設置工事などの費用がかかります。複数台を同時に入れる場合は、初期費用がさらに大きくなるでしょう。

リースなら、これらの費用を月額に分けて支払えます。店舗入口や受付、待合室などに常設したいものの、一括購入の負担を抑えたい場合に候補になります。

月額費用として予算化しやすい

リースは毎月の支払い額が決まるため、運用費として予算を立てやすい方法です。

購入の場合は導入時に大きな支出が発生しますが、リースでは月ごとの費用として計上できます。店舗や施設の年間予算に組み込みたい場合や、複数拠点で費用を分けて管理したい場合にも使いやすいでしょう。

ただし、会計処理や社内の予算区分は企業によって異なります。稟議に出す前に、契約期間、月額費用、総支払額をまとめ、経理担当にも共有しておいてください。

必要な機器をまとめて導入できる

リースでは、デジタルサイネージに必要な機器をまとめて導入できる契約もあります。

ディスプレイ、STB、スタンド、配信システムなどを別々に手配すると、機器の相性や設置方法を一つずつ見なければなりません。リース契約で一式をそろえられる場合は、導入準備の負担を抑えられます。

ただし、契約に含まれる範囲は事業者によって異なります。設置工事、CMS、通信費、保守、コンテンツ制作まで含まれるかは、見積もり段階で分けて見てください。

中長期の常設利用に合わせやすい

リースは、数年単位でデジタルサイネージを常設したい場合に合わせやすい方法です。

店舗のメニュー表示、病院やクリニックの待合案内、商業施設の館内案内、オフィスの社内掲示など、継続して情報を表示する用途と相性があります。毎月の費用を見込みながら、機器を長く使える点が特徴です。

一方で、利用期間が短い場合や、設置場所が変わりやすい場合は、リース契約が負担になるケースも考えられます。導入前には、何年使う予定か、設置場所を変える可能性があるかを確認してください。

デジタルサイネージのリースで注意したいこと

リースは月額で導入できる一方で、契約内容によって制約も生じます。

契約後に困らないよう、途中解約や総支払額などの注意点を解説します。

途中解約の条件

リース契約では、途中解約が難しいケースがあります。

レンタルのように必要な期間だけ借りる契約とは異なり、リースは数年単位で使う前提の契約です。契約期間中に閉店、移転、レイアウト変更などが起きても、すぐに解約できるとは限りません。

解約できる場合でも、残りのリース料や違約金が発生するこもあるでしょ。契約前には、途中解約の可否、解約時の支払い、機器の返却方法まで見てください。

購入より総額が高くなる可能性

リースは月額費用を抑えやすい反面、契約期間全体で見ると購入より総額が高くなることがあります。

月額料金には、機器代だけでなくリース手数料や契約に含まれるサービス費が反映される場合があります。月々の支払いだけを見ると負担が小さく見えても、支払回数を掛けると総額が大きくなるケースもあるでしょう。

見積もりでは、月額料金、契約年数、支払回数、満了後の費用を合わせて見てください。購入費用と比較すると、リースが自社に合うか判断しやすくなります。

契約時の審査

リース契約では、申し込み時に審査が行われるのが一般的です。

リース会社が機器を購入し、利用者が月額で支払う仕組みのため、契約前に会社情報や支払い能力を見られる場合があります。申し込めば必ず利用できる契約ではない点に注意が必要です。

導入時期が決まっている場合は、審査にかかる日数も含めてスケジュールを組みましょう。店舗オープンや施設リニューアルに合わせる場合は、見積もりから契約までの流れを早めに把握しておくと進めやすくなります。

機器変更のしにくさ

リース契約中は、機器の入れ替えや仕様変更が自由にできない場合があります。

たとえば、設置後に画面サイズを大きくしたい、タッチパネルに変えたい、縦型から横型に変更したいと考えても、契約内容によっては追加契約や費用が必要です。移設や撤去にも条件が付くことがあります。

導入前には、設置場所、画面サイズ、配信方法、将来的な台数追加の可能性まで見ておきましょう。用途が変わりそうな場合は、変更時の費用や手続きを事前に聞いてください。

デジタルサイネージのリース料金で見るポイント

リース料金は、月額だけで判断すると実際の負担が分かりにくくなります。見積もり時に見ておきたい費用項目を紹介します。

月額料金と支払回数

リース料金を見るときは、月額料金と支払回数をセットで考えることが大切です。

たとえば、月額料金が低く見えても、5年契約であれば60回分の支払いが発生します。月額料金に支払回数を掛けると、契約期間全体でどのくらい支払うのかを把握できます。

見積もりでは、月額料金だけでなく、契約年数、支払回数、満了後の再リース費用や返却費も見てください。購入費用やレンタル費用と比較するときも、同じ期間で総額を比べると判断しやすいでしょう。

設置工事や配線費用

デジタルサイネージのリースでは、設置工事や配線費用が別になるケースがあります。

壁掛け設置、スタンド設置、電源工事、LAN配線、搬入作業などは、設置場所によって費用が変わります。商業施設や病院、オフィスの受付では、配線の見え方や通行の邪魔にならない配置も重要です。

月額料金に工事費が含まれているのか、初回費用として別にかかるのかを見てください。移設や撤去が発生する場合の費用も、あわせて聞いておくとよいでしょう。

CMSや通信費

クラウド配信を使う場合は、CMSや通信費も見積もりに含めて考える必要があります。

CMSは、画面に表示する画像や動画を管理し、配信スケジュールを設定するためのシステムです。複数台や複数拠点でデジタルサイネージを使う場合は、遠隔で表示内容を変えられるため運用に役立ちます。

ただし、CMS利用料、通信端末、インターネット回線、クラウド利用料がリース料とは別にかかることもあります。機器代だけでなく、配信に必要な月額費用まで見てください。

保守や故障対応の範囲

リース料金を見るときは、保守や故障対応がどこまで含まれるかも重要です。

デジタルサイネージは店舗入口、受付、待合室、施設案内など、人目に触れる場所で使われます。故障したまま放置すると、案内表示が止まり、現場のスタッフが口頭で対応する負担も増えるでしょう。

修理費、代替機、現地対応、問い合わせ窓口、対応時間は契約ごとに異なります。月額料金に含まれる作業と、別料金になる作業を分けて確認してください。

確認項目 見るポイント
月額料金 支払回数を含めた総支払額
機器範囲 ディスプレイ、STB、スタンドの有無
工事費 搬入、設置、配線、移設、撤去費
システム費 CMS、通信、クラウド配信の月額費用
保守 修理、代替機、現地対応、対応時間

デジタルサイネージのリースが向いているケース

デジタルサイネージのリースは、初期費用を抑えながら中長期で使いたい場合に向いています。

ここでは、リースを候補に入れやすいケースを紹介します。

初期費用を抑えた常設利用

店舗や施設に常設したい場合は、リースが候補になります。

デジタルサイネージを購入すると、本体費用に加えてスタンド、STB、設置工事などの費用が導入時にまとまって発生します。リースなら月額に分けて支払えるため、初期費用を抑えながら設置を進められるでしょう。

たとえば、店舗入口のメニュー表示、クリニックの待合案内、オフィスの受付表示など、毎日使う場所と相性があります。

短期利用ではなく、継続して情報を表示する用途かどうかを見てください。

複数台の同時導入

複数台をまとめて導入する場合も、リースは選択肢になります。

多店舗展開している企業や、商業施設・病院・オフィスの複数フロアに設置する場合、一括購入では初期費用が大きくなります。リースを使うと、台数が増えても月額費用として分散しやすい点が特徴です。

ただし、台数が増えるほど総支払額や保守範囲の確認が重要になります。各拠点で同じ機器を使うのか、設置場所ごとにサイズを変えるのかも、見積もり段階で決めておきましょう。

数年単位の継続利用

数年単位で使う予定がある場合は、リースと相性がよいでしょう。

リースは契約期間を決めて利用するため、長く使う見込みがある用途に向いています。店舗のメニュー表示、施設の案内表示、社内掲示、受付の企業紹介など、日常的に使う内容であれば、契約期間中も運用を続けやすくなります。

一方で、半年だけ使う催事や期間限定キャンペーンでは、リース契約が長すぎる可能性があります。利用期間が短いと分かっている場合は、レンタルも比較してください。

月額費用での社内稟議

社内稟議で月額費用として説明したい場合も、リースが候補になります。

購入では導入時にまとまった予算を確保する必要がありますが、リースでは毎月の支払い額をもとに社内で説明できます。店舗運営費、施設管理費、販促費などの枠で考えたい企業にとっては、予算の組み方に合う場合があるでしょう。

ただし、会計処理や予算区分は企業ごとに異なります。稟議に出す前に、契約期間、月額費用、総支払額、満了後の扱いをまとめ、経理担当にも確認してください。

リースを慎重に考えたいケース

リースは便利な導入方法ですが、利用期間や設置条件によっては合わないこともあります。

ここでは、購入やレンタルも含めて比較したいケースを解説します。

短期イベントでの利用

短期イベントで使う場合は、リースよりレンタルのほうが合うことがあります。

展示会、催事、ポップアップストア、期間限定キャンペーンなどは、利用期間が数日から数か月に限られるケースが多いです。リースは数年単位の契約になりやすいため、短期利用では契約期間が長すぎる可能性があります。

イベント終了後に使う予定がない場合は、必要な期間だけ借りられるレンタルを比較しましょう。常設する予定がある場合のみ、リースや購入を候補に入れる流れが自然です。

設置場所の変更予定

設置場所が変わる可能性が高い場合は、リース契約を慎重に見たいところです。

店舗移転、オフィス改装、テナント契約の更新、施設レイアウトの変更などが近い場合、契約期間中にサイネージを動かす必要が出るかもしれません。移設には作業費や再設定費がかかることがあります。

契約前には、移設の可否、費用、機器の返却条件を聞いてください。場所がまだ固まっていない段階では、レンタルや既存モニターで試す方法も候補になります。

最新機種への入れ替え頻度

短い周期で最新機種へ替えたい場合は、リースの制約が気になることがあります。

デジタルサイネージは、画面サイズ、明るさ、タッチ機能、配信システムなどの仕様によって使い勝手が変わります。新しい機能を頻繁に試したい場合、契約期間中の機器変更に追加費用がかかるかもしれません。

受付用にタッチパネルを試したい、屋外向けの高輝度ディスプレイへ切り替えたいなど、機器更新を前提にしている場合は、変更条件を先に見てください。更新頻度を重視するなら、レンタルや購入後の入れ替えも比較するとよいでしょう。

総支払額を抑えたい場合

長期的な総支払額をできるだけ抑えたい場合は、購入も比較する必要があります。

リースは初期費用を抑えやすい一方で、契約期間全体ではリース手数料を含めた支払いになります。月額費用だけを見ると導入しやすく感じても、支払回数を掛けると購入より高くなるケースもあるでしょう。

同じ場所で長く使い続ける予定があり、導入時の予算も確保できる場合は、購入のほうが合うことがあります。リース、購入、レンタルを比べるときは、同じ利用期間で総額を出してください。

デジタルサイネージをリース契約する前の確認ポイント

デジタルサイネージをリースで導入する際は、料金だけでなく契約条件や運用範囲まで見ておくことが大切です。

契約前に押さえておきたいポイントを紹介します。

契約期間と解約条件

リース契約では、契約期間と解約条件を最初に見ておきましょう。

デジタルサイネージのリースは、数年単位の契約になるケースが多く、途中解約が難しい場合もあります。店舗移転、閉店、改装、レイアウト変更が起きたときに、どのような扱いになるかを事前に聞いてください。

契約満了後の扱いも重要です。返却、再リース、買取などの選択肢があるか、返却時の送料や撤去費が発生するかまで見ておくと、契約後の負担を把握できます。

リース対象に含まれるもの

リース契約では、月額料金に何が含まれるのかを分けて見る必要があります。

ディスプレイ本体だけでなく、STB、スタンド、壁掛け金具、配信システム、設置工事などが対象に入るケースもあります。一方で、CMS利用料、通信費、コンテンツ制作費、撤去費が別になる契約も珍しくありません。

見積もりに「一式」と書かれている場合は、内訳を確認してください。機器、工事、システム、保守、制作を分けて見ると、追加費用が発生しやすい部分を把握できます。

保守と故障時の対応

デジタルサイネージを常設するなら、故障時の対応範囲も確認しておきたい項目です。

店舗入口、受付、待合室、施設案内などで使う場合、画面が止まると来店客や来訪者への案内に影響します。修理の受付時間、現地対応の有無、代替機の手配、部品交換の費用は契約によって異なります。

特に複数拠点で使う場合は、故障時にどの窓口へ連絡するのかも決めておきましょう。現場担当者が迷わないよう、連絡先と対応手順を社内で共有しておくと運用時の負担を減らせます。

コンテンツ制作と更新体制

リース契約では、機器だけでなく表示するコンテンツの準備も考えておく必要があります。

デジタルサイネージは、設置しただけでは情報を届けられません。メニュー画像、キャンペーン告知、受付案内、館内マップ、社内掲示など、画面に出す素材を誰が作るのかを決めておきましょう。

社内で作る場合は、担当部署、更新頻度、承認の流れを決めてください。外部に依頼する場合は、制作費、修正回数、納品形式、更新作業の範囲まで契約前に見ておくとよいでしょう。

まとめ:デジタルサイネージのリースは契約条件まで見て判断しよう

デジタルサイネージのリースは、購入時の初期費用を抑えながら、月額で機器を利用できる導入方法です。店舗、施設、オフィスなどで数年単位の常設利用を考えている場合は、候補に入れやすいでしょう。

一方で、リースはレンタルと異なり、契約期間の縛りや途中解約の条件があります。月額料金だけで判断せず、支払回数、総支払額、保守範囲、契約満了後の扱いまで見てください。

短期イベントならレンタル、長期利用で機器を自由に扱いたい場合は購入が合うこともあります。導入期間、設置場所、運用体制、予算の取り方を踏まえて、自社に合う方法を選ぶことが大切です。

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