デジタルサイネージの導入を考える際、価格や費用の内訳は気になるポイントです。
機器本体の費用だけでなく、設置工事費や導入後のランニングコストなど、トータルでどれくらいの予算が必要になるのか把握しておくことが重要です。
この記事では、デジタルサイネージの種類ごとの価格相場や詳しい費用の内訳、さらに導入コストを抑えるための具体的なポイントについて、分かりやすく解説します。
デジタルサイネージとは？
デジタルサイネージとは、電子看板やディスプレイを使い情報発信を行うシステムのことです。
従来の紙のポスターや看板と違い、動画・静止画・テロップ・音声など、多彩な表現ができるほか、インターネット経由でリアルタイムの情報更新も可能です。
店舗の販促や施設の案内表示、駅や空港の運行情報表示など、幅広い分野で活用されています。
デジタルサイネージの価格相場は？
デジタルサイネージの価格は設置環境や種類、仕様によって大きく異なります。
主なタイプ別に価格目安を紹介します。
スタンド型サイネージの価格目安
スタンド型サイネージの価格相場は、一般的に20万円～60万円程度です。
ディスプレイサイズやタッチパネル対応などの機能によって差があります。
設置工事が不要で簡単に移動できるため、小規模店舗の店頭や期間限定イベントなどで手軽に利用されています。
壁掛け型サイネージの価格目安
壁掛け型サイネージの相場は30万円～80万円程度です。
薄型で省スペース設置が可能で、病院の待合室、商業施設のフロア案内、オフィスの掲示板として幅広く採用されています。
配線工事や設置作業が必要になるため、工事費用も別途かかります。
屋外用サイネージの価格目安
屋外用サイネージの価格相場は50万円～150万円程度と高めです。
防水・防塵仕様、高輝度ディスプレイなどの機能が必要になるため、通常の屋内用と比べて費用が高くなります。
屋外での広告掲示や交通案内表示などでの利用が多いです。
投影型（プロジェクタータイプ）サイネージの価格目安
プロジェクターを使用する投影型サイネージの価格相場は、およそ10万円～80万円ほどです。
価格はプロジェクターの明るさや解像度、投影スクリーンのサイズや素材によって変動します。
自由な場所に大画面で投影できるため、商業施設やイベント会場などで、インパクトのある演出や広範囲な情報発信に最適です。
本体以外にかかる費用の内訳は？
デジタルサイネージを導入する際、本体価格以外にも以下のような費用がかかります。
設置環境やタイプによって、かかる費用が異なるため注意しましょう。
設置・工事費用の相場
設置・工事費用は5万円～30万円程度が一般的です。
壁掛け型や屋外用の場合は、配線工事や壁への取り付け作業が必要なため、費用が高くなる傾向があります。
また、投影型サイネージの場合は、プロジェクターの設置位置調整、映像の調整、専用スクリーンの設置などが追加で必要になることが多いため、費用がやや高くなる可能性があります。
設置環境や作業難易度によって費用が異なるため、事前に業者へ詳細な見積もりを依頼すると安心です。
STB・CMSの費用相場
STB（セットトップボックス）やCMS（コンテンツ管理システム）の費用は、月額数千円～数万円、もしくは一括購入で数万円～十数万円程度です。
STBは表示コンテンツを管理する機器であり、CMSはサイネージを遠隔管理・更新するためのソフトウェアです。
導入規模や必要な機能により価格が変動します。
保守・メンテナンス費用の相場
保守・メンテナンス費用の相場は年額で数万円～十数万円程度です。
定期的な点検や故障時の出張修理、トラブル対応サポートなどが主な内容です。
特に屋外設置や多くの台数を管理する場合は、保守契約を結ぶことをおすすめします。
導入後のランニングコストはいくら？
デジタルサイネージは導入後にも継続的なランニングコストが発生します。
あらかじめコストを想定し、運用計画に反映させましょう。
毎月の電気代の目安
一般的な40～50インチ程度のデジタルサイネージであれば、月々の電気代は数百円～数千円程度です。
24時間稼働するかどうか、設置台数によってコストは変動しますが、比較的低いランニングコストで運用できます。
ソフトウェアライセンス料の目安
CMSのライセンス料は月額数千円～1万円ほどが一般的です。
利用するシステムの種類や、管理するディスプレイ台数により異なります。
ライセンス料を抑えたい場合は、オープンソース型のCMSを活用する方法もあります。
費用を抑えて導入するには？
デジタルサイネージの導入費用を抑えるためには、次のポイントを意識しましょう。
レンタルを活用する方法
レンタルサービスを利用すると、イベントや短期間のプロモーションにおいて、初期投資を大きく削減できます。
レンタル料金は1日あたり数千円～数万円ほどが目安です。特に数日間から1週間程度の短期イベントであれば、購入するよりもレンタルがコスト面で有利になります。
ただし、長期間の使用ではかえって割高になるため、利用期間に応じて判断することが重要です。
機能を最小限に絞る方法
必要最低限の機能を備えたシンプルなタイプのサイネージを選べば、価格を大幅に抑えることができます。
たとえば、タッチパネル機能や高解像度ディスプレイ、複雑なCMS機能などは価格が高くなる要因です。店舗のメニュー表示や簡単な案内用途であれば、標準的な機能のみの機種で十分です。
目的と予算を照らし合わせ、本当に必要な機能だけを選択すると良いでしょう。
まとめ
デジタルサイネージの価格や費用の内訳を正しく理解することで、自社のニーズと予算に合った最適な製品を選べます。
特に導入費用は機器本体だけでなく、設置工事費やSTB・CMS、導入後のランニングコストまでトータルで考えることが重要です。また、費用を抑えるためにはレンタルを活用したり、機能を絞り込むことも効果的です。
導入前にしっかり検討し適切な機種を選ぶことで、無駄なくスムーズに運用を進められます。
自社に最適なサイネージを導入し、店舗や施設の集客アップや業務効率化につなげていきましょう。